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就活意思決定論③

グループ面接 就活成功のノウハウ
グループ面接

前回までのあらすじ

人間は、錯覚に陥りやすく気づかない内にブラック企業に就職してしまいます。先ずは、どの職業を選択するか考える際、あなたの得意不得意を知る為に遺伝形質やファミリーヒストリーの情報も集めましょうというお話をしました。今回は、認知バイアスで判断を狂わされない為に、目の前の募集に飛びつく前に、数値化により相手企業やその募集職種の仕事自体を客観的に査定しブラック度合いを見分けましょうというお話をご紹介します。

職業探し

ここまでのステップで、貴方の中に流れている遺伝子の体力・健康面での強みや、気質面での傾向や暮らしぶりのヒントが得られました。また、何らかの形質がどこかの世代に受け継がれて出現し類似性を示す事実も確認できた事でしょう。次は、職業の傾向を調べます。

古いイタリア映画に「ファミリービジネス」という言葉がよく使われますし、欧米でもその言葉は耳にします。日本で言う、家業という範疇よりも少し広いニュアンスだと思われます。例えば、親が代々警察官だと「ポリスは我が家のファミリービジネスだ」と言う様な感覚です。

ファミリービジネス

ファミリービジネス

さらにもっと身近な例として、貴方の両親やその兄弟あるは従兄弟たちの職業も知ることができるかも知れません。ここで、貴方の家系にどの様なファミリービジネスがあったか調べましょう。モノを作ったり育てたりする職業、何かを商うビジネスとしての商店・商社・売買関連、学校の先生その他人を育成指導する教育関係などです。それらの中で、この人はこれで成功を納めたに違いないと思える逸話はないでしょうか?もしあれば、それが貴方の家系と貴方に遺伝している特別な才能であり強みの一つです。ここで一番重要な事は、これらの職業の事例に対する貴方自身の興味の度合いです。自分にピッタリだと思えるものはありましたか?ストレートに、面白いと思えるものが無ければ逆に消去法で最後に残ったものでも結構です。

家業

家業

その職業は、進路指導の先生やリクルータから一方的に紹介されたものではありません。貴方のファミリービジネスとして、貴方にもその才能や資質が備わっている可能性の高い職種です。

マッピングのこつ

とは言え、貴方が漠然と知っている職業と貴方のファミリービジネスが余りにもかけ離れていた場合はどうすれば良いでしょうか?例えば、貴方はユーチューバーを考えている一方で貴方のファミリービジネスの中に大工さんという職業が有ったとします。無論、古い時代にYouTubeは無かったわけですから比較対象になり得ません。しかし、ここで便利な言葉があります。それは、貴方はその職業で「日本のトップファイブ」になれるか?と言う問いかけです。

日本で5指に入る

日本で5指に入る

裏を返すと、どんな職務でも良いので、貴方がその分野で日本に5人しか居ない達人の一人になれたとしたらどう感じるか?と言う事を想定するのです。その時、日本の5指に入るユーチューバーになれるにはこんなに風にしようと想像が湧き夢を持つことが出来れば相性が良いと言えるでしょう。逆に、ユーチューバーなんてよく考えるとあまり気乗りがしないなと思うならば、これから説明する方法で他の職業と徹底比較してみるのがお勧めです。

職業選択の落とし穴を避けよう

このシリーズ冒頭で、職業選択のミスマッチに触れました。これを回避する方法について触れて行きましょう。特定の職務を経験した事もないうちから具体的な求人情報に対して応募するかしないかを決断せざるを得ない、あるいは合格した場合にそれを受け入れるかどうかを決めなければならない点に短期退職者続発の根本原因があると述べました。ここで、留意すべき点はこれらの漠然とした様々な応募要項の中でただ一つ際立って分かりやすのが賃金や手当あるいはボーナスや年収といった数字の特性です。

金額ばかりに気を取られる

金額ばかりに気を取られる

人はそれを見た瞬間、数字を中心に夢を描いてしまいます。すると、給与という明確な数字がクローズアップされ、他の応募先の条件との比較を初めてしまいます。比較は極めて良い事ですが、数字と言うものが極端に鮮明すぎる為他の要因を検討する時の重み付けを軽視しやすくなります。そして、後になってから漸く給与の金額とは裏腹なブラック企業性に気づき或いは聞いた事と実務がかけ離れている事を知り辟易してくるのです。

人生の落とし穴

人生の落とし穴

では、その落とし穴に嵌らないようにする為にはどうしたら良いのでしょう?下記の表を見てください。

最終決定は「二重統合評価」で判定しよう

最初に箇条書きで、経験した業務や研究テーマのタイトルとその期間を開始と終了の年月日を添えたリストを作成したと思います。そこには、それらの経験で何がボトルネックかだったかも追記されていると思います。ここが、貴方の固有のアピールポイントです。その問題点にどう対応したか、あるいは対応すべきだと感じて居たかは場数を踏んだ実績の証拠となります。

ここで、統合評価の話題に戻ります。統合評価の簡単な実績手法は徹底的にリストにして比較する事です。例えば、貴方にとって重要な給与以外の待遇査定ポイントを比較するリストと、複数の企業間或いは組織相互の差異を比較するリストの2種類のものです。

言わばこれは二重の統合評価リストとです。そのうち、常に役に立つのは前者の待遇の査定ポイントリストです。先ず、貴方が働く上での理想の基準を10項目以上考えて下さい。通勤時間や就業時間、福利厚生内容や専門教育を受けられる機会などです。次に、その項目に重み付けの点数を配分してください。その重み配分を考える事が、いまの貴方にとっての人生の送り方の好みであり貴方が望むライフスタイルなのです。下記に、簡単な例を示します。

評価項目 A社の点数 重要度(重み) A社の補正後の点数
職種 営業職
通勤時間(30分以内か在宅勤務=5、31〜60分=3、61分以上=1)
社員研修制度

(定着している=5、あるらしい=3、全くない=1)

頼れる先輩(OBや知人)

(いる=5、いない=1)

年間休暇日数

(120日以上=5、120日=3、120日未満=1)

フレックスタイム

(全面導入=5、部分導入=3

なし=1)

18 給与(十分満足=5、まあまあ=3、低い=1)
19 年間ボーナス

(6ヶ月以上=5、3〜5ヶ月=3、3ヶ月未満=1)

20 ストックオプション

(貰える=5、いつか貰える=3制度が無い=1)

合計 35

表の中で評価項目は、ご自身で20項目程度考えてください。そして、「重要度(重み)」をつけてみると、自分が何を大事にしようとしているのかがわかります。上記の例では、プライベートの時間を確保する事が最優先ですが、休暇の際にお金も要るのでボーナスの額も重視しているという事がわかります。

次に、A社に続いてB社やC社の情報も右に書き足して行きます。そうすると、職業や職種に対して思い入れが始まります。つまり、補正後の合計点数は他社よりも劣るのにどうしても切り捨て難い気持ちになる職業や会社が見えてくるのです。この「思い入れ」や「気になる」職業が貴方の天職である可能性があります。最初は気付かないかもしれませんが、長年我慢が続く上にいつのまにかその道の権威者のトップ5になれる道です。

まとめ

給与やボーナスの金額は、簡単に評価し易い為にその陰にかくれた重大な問題をかき消してしまう落とし穴となります。貴方の長い人生では、初任給の数字に現れない待遇や目に見えない支えとなる人的財産も同等以上の価値を持ちます。

また、在宅勤務や介護休暇或いは育児休暇の付与日数又は有給休暇消化率などの福利厚生制度の充実ぶりや、副業の可否も含め総合的自分の将来設計にマッチした募集なの否かをリストアップして数値化して評価するのが一つ目の統合評価でした。

更に、同じ重みづけリストに複数の募集案件を書き並べて比較する事が二つ目の横並びの統合評価で、いわば企業側があなたをグループ面談で統合評価している事の裏返しとなる、応募者から採用企業に対する逆の統合評価となります。

残る課題は、希望職種と応募先は見つかったが「採用して貰えるかどうか分からない」という問題をどう克服するかです。それは、次回詳しく説明します。

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