2025年の秋から冬にかけて、中小企業・小規模事業者にとって大きなチャンスとなる補助金の公募が続いています。

代表的なものとしては、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、省力化投資補助金、新事業進出補助金 などがあります。

補助金は「返済不要の資金」ですが、単にお金をもらえる制度ではなく、自社の課題解決と成長投資を後押しする仕組み です。

しかし、制度ごとに対象者や補助額、申請要件が異なるため、「どの補助金が自社に合うのか分からない」という声も少なくありません。

本記事では、読者の関心が高い「課題別にどの補助金が最適か」を整理しました。

補助金 2025 最新情報を比較しながら、自社に合った補助金の選び方 を解説します。

課題別に見る補助金の選び方

まずは、下記の一覧表を見比べながら以下の解説をご参照下さい。2025年の10月から11月にかけて募集のある補助金です。

補助金名公募 ステータス公募期間
① ものづくり補助金  (ものづくり補助事業公式ホームページ) r6_mono.pdf(チラシ)ものづくり補助金      第21次 公募要領 公開中申請受付中 2025年10月3日(金) 17:00~  2025年10月24日(金)17:00
② 小規模事業者持続化補助金 PowerPoint プレゼンテーション(チラシ)   小規模事業者持続化補助金(通常枠)第18<一般型>公募要領公開中申請受付中 2025年10月3日(金~11月28日(金)  
② 小規模事業者持続化補助金 PowerPoint プレゼンテーション(チラシ)   小規模事業者持続化補助金(創業型)第2回<創業型>公募要領公開中申請受付中 2025年10月3日(金~11月28日(金)
③ IT導入補助金 (チラシ事業スケジュール | IT導入補助金2025第7次締分締切2025年12月2日(火)17:00
⑥ 省力化投資補助金  (チラシ)   カタログ型は随時受付中 中小企業省力化投資補助金(一般型)第4回 公募要領 公開中2025年11月上旬~11月下旬
中小企業新事業進出補助金|中小企業基盤整備機構  新事業進出補助金のご案内 | 補助金活用ナビ(中小機構)(チラシ新事業進出補助金第2回 公募要領  公開中  2025年11月10日(月)~12月19日(金)18:00

「新しい設備を導入して生産性を上げたい」

■ ものづくり補助金(第21次公募)の概要

  • 補助額:最大1,250万円(グローバル展開型は最大3,000万円)
  • 対象経費:機械装置費、試作・開発費、システム構築費
  • 特徴:中小製造業やサービス業の「新製品・新サービス開発」に強み。

👉 「AI・IoTを活用した新システム導入」や「業務効率を大幅改善する設備投資」におすすめです。

詳細解説は:こちら

公募要領:公募要領_21次締切_20250807.pdf

参考事例:採択結果|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト

成果事例検索/goodpractice2024_a4_20250205.pdf

■ 省力化投資補助金(一般型)の概要

  • 補助額:最大2,000万円
  • 対象経費:ロボット・AI・自動化設備
  • 特徴:中堅企業も含めて幅広く利用可能。特に建設・物流業界で人気。

👉 「人手不足対策」「省人化投資」を検討している企業は要注目です。

公募要領:第4回公募要領資料ダウンロード(一般型)|中小企業省力化投資補助金

参考事例:採択結果|中小企業省力化投資補助金

「創業したばかり/これから創業したい」

■ 小規模事業者持続化補助金(創業型)の概要

  • 補助額:最大200万円
  • 対象経費:広告宣伝費、ホームページ制作、店舗改装費
  • 特徴:開業直後の販路拡大・知名度向上をサポート。

👉 「新規オープンの飲食店がWeb集客を強化」「美容室がSNS広告を展開」といったケースに活用しやすいです。

詳細はこちら

公募要領: 小規模事業者持続化補助金<創業型>

参考事例:「小規模事業者持続化補助金」創業型(第1回締切)の採択者が公表されました | お知らせ一覧 | 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

■ IT導入補助金(小規模枠)の概要

  • 補助額:最大350万円
  • 対象経費:会計ソフト、受発注システム、ネットショップ開設
  • 特徴:デジタル化による業務効率化・販路拡大に特化。

👉 創業初期から「業務効率化+EC展開」を一気に整えることが可能です。

「販路を広げたい・既存事業を強化したい」

■ 小規模事業者持続化補助金(通常枠)の概要

  • 補助額:最大50万円(賃上げ要件等で100万円に拡大)
  • 対象経費:チラシ制作、展示会出展、販促用Webサイト制作
  • 特徴:最も申請件数が多く、リピーターも多い制度。

公募要領:商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>

参考事例:「小規模事業者持続化補助金」一般型<通常枠>(第17回締切)の採択者が公表されました | お知らせ一覧 | 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

■ IT導入補助金(ECサイト構築型)の概要

  • 補助額:最大350万円
  • 対象経費:ネットショップ構築、予約管理システム導入
  • 特徴:EC・オンライン販路拡大を狙う企業に最適。

👉 店舗型ビジネスは「持続化補助金」、オンライン販売は「IT導入補助金」と切り分けて活用しましょう。

「新分野へ挑戦したい・海外進出したい」

■ 新事業進出補助金の概要

  • 補助額:最大2,000万円
  • 対象経費:新分野研究開発費、販路開拓費、海外展開費用
  • 特徴:中小機構が実施する新事業支援で、他補助金より自由度が高い。

公募要領:中小企業新事業進出促進補助金 公募要領 (第2回)

参考事例:採択結果|中小企業新事業進出補助金|中小企業基盤整備機構

■ ものづくり補助金(グローバル枠)の概要

  • 補助額:最大3,000万円
  • 対象経費:海外規格対応機械、輸出用製品開発、海外展示会出展
  • 特徴:輸出ビジネスや海外展開を視野に入れた中小企業に最適。

👉 成熟市場から飛び出したい企業は、ぜひ検討してみてください。

公募要領:公募要領_21次締切_20250807.pdf

参考事例:採択結果|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト

補助金 2025 比較まとめ

課題補助金の種類補助額目安特徴
設備更新・省力化ものづくり補助金、省力化投資補助金1,250~2,000万円生産性向上に直結
創業・開業支援小規模事業者持続化補助金(創業型)、IT導入補助金50~350万円創業初期の販路開拓に有効
販路拡大・売上強化小規模事業者持続化補助金(通常枠)、IT導入補助金50~350万円店舗型・EC型で使い分け
新分野進出・海外展開新事業進出補助金、ものづくり補助金(グローバル枠)2,000~3,000万円高額支援で挑戦的テーマ向け

補助金申請を成功させる3つのポイント

  1. 事業計画書の一貫性がカギ
    • 「課題 → 解決策 → 補助金活用 → 売上増加」という流れを整理。
  2. 外部支援機関を必ず巻き込む
    • 商工会議所、商工会、認定支援機関は必須パートナー。
  3. 申請準備は2か月前倒しで
    • 補助金申請サポートを依頼する場合も、早めに相談を。

まとめ:課題から逆算する補助金活用のすすめ

2025年秋は、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、省力化投資補助金、新事業進出補助金 と、主要な補助金が出そろう時期です。

  • 設備投資を強化したいなら → ものづくり補助金、省力化投資補助金
  • 創業・開業直後なら → 小規模事業者持続化補助金(創業型)、IT導入補助金
  • 販路拡大を狙うなら → 小規模事業者持続化補助金(通常枠)、IT導入補助金
  • 新分野・海外進出なら → 新事業進出補助金、ものづくり補助金(グローバル枠)

自社の経営課題を整理した上で、最適な補助金を選択し、事業成長のための投資を加速させましょう